歯周病と全身疾患④
-歯周病と糖尿病ー
歯周病と糖尿病はお互いに悪影響を与えます。健康体では、血液中のブドウ糖が多く
なると膵臓がインスリンを分泌します。インスリンは血糖値を一定に保つ働きをしますが、
糖尿病になると炎症に関係する物質が増えインスリンの働きを弱めます。また、歯周病も
進行すると、やはり炎症に関係する物質が増え、毒素が生み出されます。これらが血液中
に入るとインスリンの働きを弱め症状が悪化します。
一方、糖尿病になると抵抗力が低下して口腔内の歯周病菌が増殖しやすくなり、歯周病も
進行が速くなります。このように歯周病と糖尿病は深い関係があり、悪循環に陥ります。
歯周病を改善すると糖尿病も改善されることもわかってきました。
カテゴリー:歯周病 投稿日:2011年10月1日
歯周病と全身疾患③
-歯周病と心疾患ー
心臓病は死因の第2位を占めています。心臓を取り巻く冠動脈が硬化し血流が悪化して
発症する狭心症や、血栓ができて血流が止まり発症する心筋梗塞を虚血性心疾患と呼ば
ています。また動脈硬化は、危険因子が複雑に絡み合い進行します。高血圧・糖尿病・
高脂血症・喫煙は極めて重要な危険因子ですが、これらが重なると虚血性心疾患になる
リスクが相対的に高くなります。さらに歯周病も大きな危険因子であることが指摘されてい
ます。歯周病菌の毒素を防ぐために生産される炎症物質が血流に入り、動脈硬化を促進す
る危険性。また、歯周病菌の中に血小板を集める働きをもつ菌がいて、それが血栓をつくる
危険性です。
ですから、歯周病により心疾患を引き起こす可能性が高まるのです。歯周病予防に努めれば
リスクを下げることができるのです。
カテゴリー:歯周病 投稿日:2011年9月12日
歯周病と全身疾患②
歯周病は、歯周病菌による感染症ですが、口の中に歯周病菌がいても、すべての人が、
歯周病になるわけではありません。高血圧・糖尿病などの生活習慣病と同様に、個人の
免疫力や生活習慣などとからんでいると考えられています。ですから、個人の生活習慣に
よって歯周病にかかりやすくなったり、治療しても治りにくい場合もあります。
何故、歯周病が怖いかと言うと、進行すると毒素や炎症物質が生産され、歯周組織が悪化
するだけではなくて、血液中に入り込み色々な病気の悪影響を及ぼすからです。
ですから歯周病は全身の健康状態と密接に関係しているのです。
次回から全身疾患との関係について述べていきます。
歯周病と全身疾患①
歯周病は、口の中の歯周病菌によって引き起こされる感染症です。
また、生活習慣病の一つですので、予防するのには毎日のブラッシングや定期健診だけ
でなく、生活習慣の改善も必要となります。
歯周病といえば、ご存じの通り歯が抜けてしまう病気です。ところが、心臓病、糖尿病、早産等の
リスクを高めるほか、肺炎、骨粗鬆症などとの関連性も指摘されています。また、はっきりとした
自覚症状がないため、治療が遅れて病状が進行してしまう病気であるため、「サイレントディージ
ーズ」沈黙の病気と言われています。従って、自覚症状があまりないまま悪化して、気づいた時に
は深刻な状態になっていることが多いのです。
これから数回にわたり歯周病と全身疾患について書いていきたいと思います。
歯肉炎
最近、歯肉炎に罹患している子供(小学生・中学生)を多く見受けられます。原因として
食後のブラッシングをひとりで行うようになり、親のチェックや仕上げ磨きをしなくなったことなどが
考えられます。低学年までは、親のチェックを最低限行うようにしてください。
また、学校健診で何も無かったからと言って安心するのではなく、歯科医院での健診を受けるよ
うにしましょう。学校健診では、見逃してしまうこともあります。早期発見・早期治療が一番です。
カテゴリー:歯周病 投稿日:2010年5月20日
歯周病の治療
口腔内の3大疾患をご存知でしょうか?
虫歯・歯周病・咬合性外傷の3つです。歯は、加齢によって失われることはありません。
歯を失う原因のほとんどが虫歯と歯周病です。今回は歯周治療について述べたいと思います。
歯周病の治療は患者さまの協力なしでは治せる疾患ではなく、時間を必要とします。
まず、患者さまへ適切な情報を提供するために歯周検査、そして診断が必要となります。
そののち治療を開始しますが、歯周治療の流れについては、ホームページの歯周病をご覧
ください。
歯周病の治療には、患者さまの協力が必要であるとご理解いただきたいと思います。
カテゴリー:歯周病 投稿日:2010年4月13日