丸山歯科医院ブログ
丸山歯科医院は初診時に丁寧にお話を伺い、検査・診断した上で治療を開始致します。
将来、本当に困らない?無くなった奥歯を放置していませんか?
抜いたままの奥歯、そのままにしていませんか?前歯のように目立つわけではないし、特に食べるのにも不便がないから…と、奥歯の欠損を放置している人は、意外と多いのではないでしょうか?
けれど、それは大きな間違いです。今は1本くらい奥歯がなくても大丈夫と思っていても、時とともに、身体は変化してきます。歯が認知症に大きな影響を及ぼすことも、近年の研究で解ってきているのです。
ここでは、奥歯を抜いたままにしていると、将来どんな悪影響が出てくるのかをお話します。
奥歯が1本ないと、どんな影響がある?
歯科治療は、「なるべく抜かない、削らない」自然な歯を残す方法が主流となっています。ですが、虫歯・歯周病が進行しすぎたり、事故などで、やむを得ず抜歯しなければならない場合があります。そうした時、奥歯を抜いた状態で治療を終えて、そのまま放置してしまう人が意外と少なくありません。
さしあたって困ることがないから…と放置しがちな奥歯の欠損。しかし、奥歯が1本ないだけで、時間がたつにつれていろいろな不具合が生じてきます。
まず、抜いた歯の両側の歯が、1本分の隙間に向かって倒れ始めます。そうすると、噛み合わせにズレが生じ、歯の形状が変わってきます。歯を支える骨が歪み、歯茎が下がって、除々に顔の輪郭に影響が出て、顔が歪んでしまうこともあります。
噛み合わせのバランスが崩れることで、肩こりや頭痛が慢性化することも。食べ物が歯の隙間に詰まりやすくなることで、虫歯や歯周病が進行するリスクも高まります。こうして健康だった周辺の歯もだんだんと虫歯菌や歯周病菌に侵され、酷いときにはさらに抜かなければならない歯が増えてしまうことになります。
歯の残存本数は健康に深い関係がある
厚生労働省と日本歯科医師会が推奨している「8020(ハチマルニイマル)運動」のことをご存知でしょうか?「80歳以上になっても20本以上、自分の歯を保とう」という運動のことです。生涯を通じて、楽しく充実した食生活を送るためには、20本の歯を保ち続ける必要があるのです。
この運動が始まった当時は、80歳で20本の歯を残している人は、たったの7%でした。それが2012年の調査では、38.3%まで増加しています。
自分の歯で噛んで食べることは、認知症の予防にも効果があるという研究結果もあるため、健康について意識の高い高齢者の間では、歯の残存本数の大切さがますます重要視されているのです。
まとめ
抜けたままの奥歯を放置していると、顔が歪んでしまうことも…。高齢になって、自分の歯で物が食べられなくなる辛い状態にも繋がりかねません。
欠損した歯は、今のうちに、できるだけインプラントや差し歯の治療で補うことが大切です。奥歯を含め、口腔内の環境を健やかに保つようにしましょう。
投稿日:2017年9月14日 カテゴリー:診療一般