丸山歯科医院ブログ
丸山歯科医院は初診時に丁寧にお話を伺い、検査・診断した上で治療を開始致します。
口が痛い!手足口病の見分け方
手足口病は、ヘルパンギーナやプール熱と共に夏に流行しやすい感染症の一つです。これら3つの病気は、夏風邪の症状と混同しやすく間違われやすいため、見分けるにはある程度の知識が必要になります。
感染症でもあるため、発症した場合には感染を拡大させないための措置をとることが重要です。ここでは、手足口病の症状と見分け方や対処方法について紹介していきましょう。
子供や幼児がかかりやすい手足口病の症状とは?
手足口病は、主に子供や幼児がかかりやすい病気と言われていますが、これは抵抗力が低いことが原因です。そのため、大人でも抵抗力が下がった状態になると発症してしまうことがあります。
主な症状としては、手足や口内に水疱性発疹が発生することが特徴です。発熱も伴うことがありますが、ほとんどの場合では38度以下の微熱に留まることが多いですが、重篤化してしまった際には心筋炎や急性脳炎を併発することもあるため油断できません。
感染源はエンテロウイルスで、患者からのくしゃみなどからの飛沫感染、ウイルスに触れた手を介して感染する接触感染が、感染経路として挙げられます。また感染から発症までの潜伏期間が、およそ3日~7日となっており、いつの間にか発症していたというケースも珍しくありません。
少しでも早く治したい!手足口病の治療方法は?
手足口病に対しては、残念ながら予防薬や治療薬というものが存在しません。これは、ウイルス性であることによるもので、同じウイルス性でもインフルエンザなどの症状が酷い疾病と違い、症状が軽いために治療薬を開発・服用することによるウイルスの進化を懸念しているからです。
そのため、主な諸症状に対する対症療法で治療に当たっていくことが基本になります。手足口病では高熱にはなりませんが、熱が出た時には解熱剤を服用し、皮膚症状が悪くなった場合には坑ヒスタミン系の薬を服用するなど、それぞれの症状に合わせて薬を服用していきましょう。
なお、初期症状として口の痛みから始まることが多く、口内に白いポツポツが発生します。一見すると口内炎と同じような事ですが、口内にできた白斑は、やがて両手両足にも現れてくるでしょう。
手足口病は、数日間の安静で快方に向かう病気なので、発症中の合併症さえなければ特に脅威となることはないです。
合併症が怖い!手足口病の予防対策
手足口病に対しての確実な予防方法は存在しませんが、感染率を軽減するための対策は可能です。ウイルスが原因であるので、まずは飛沫感染や接触感染を防ぐために咳エチケットを徹底していきましょう。
咳が出るときは、他の人に移さないようにするのも大切です。接触感染の場合には、多くが知らずにウイルスに触れ、触れた手で手すりなどの公共物に触れると、そこからまた他の人に感染していくことになります。
そのため完全に防止するのは困難で、仮にウイルスに触れた手で目などの粘膜を擦ってしまうと、そこから感染・発症してしまうでしょう。流行しやすい時期には、こまめな手洗いなどを心がけるのがポイントです。
最後に糞口感染という感染経路があります。これは感染した人の排泄物に含まれているウイルスが、排泄時に手に再び付着して、十分に洗い落とされないままの手を介して感染するというものです。
また、幼児のおむつ交換時にも感染する可能性があるので注意しましょう。こうした感染経路を理解しておけば、少しでも感染する確率を減らすことに役立つはずです。
まとめ
小さいうちは、ちょっとした病でも親からすれば心配になるというものです。手足口病は恐れることはありませんが、合併症を引き起こすリスク・感染を拡大しないための対策をしっかりと覚え、実践していきましょう。
投稿日:2017年5月18日 カテゴリー:診療一般