丸山歯科医院ブログ
丸山歯科医院は初診時に丁寧にお話を伺い、検査・診断した上で治療を開始致します。
歯が折れたり顎が脱臼したときに受診するのは何科?
車やバイクの事故などで顔を強打した場合は、歯が折れたり顎が脱臼したりすることがあります。この場合は、すぐにクリニックで治療を受ける必要があります。
歯に関することは歯科、それ以外の口周りのことは口腔外科というのが一般的な認識ですが、どちらに行くか迷う人もいるでしょう。ここでは、このような場合に何科を受診すればよいのか解説いたします。
そもそも顎の脱臼とはどのような状態を指すのか
「顎の脱臼」は、一般的に言うと顎が外れた状態です。しかし、実際に外れたわけではなく、口を閉じることができなくなっているだけです。口を開けるときには、顎の関節を構成する複数の骨が動きますが、その中の一つが元の状態に戻らなくなることで、口を閉じることができなくなります。これを医学的に顎関節脱臼と呼びます。
クリニックでは、レントゲン検査で顎の骨の状態を調べます。手術が必要な症例においては、CT検査などを行います。
顎関節脱臼を起こしたときに受診するのは何科?
顎関節脱臼を起こした場合は、早急に口腔外科を受診する必要があります。口腔外科は、口の中や顎、顔面、さらにはその周囲の組織に関する病気を扱う診療科です。交通事故などによる顎の骨の変形だけではなく、唾液腺や口腔粘膜、神経に関する病気など幅広いトラブルに対応しています。これらの部位の異常は、発語困難や発音障害、食事を満足に摂れなくなるなど様々な障害に繋がります。さらには、審美的な問題も発生するため、外出が億劫になって精神的に落ち込むこともあります。そのため、これらの部位に異常が起きた場合は早急に治療を開始する必要があります。
歯科と口腔外科では、対象となる病気が異なります。歯科は、虫歯や歯周病といった歯そのものの異常に対応していますが、口腔外科はそれ以外の口の周りに関する病気に対応しています。
歯が折れた場合には早急な対処が必要
歯は、外部からの衝撃だけではなく、歯周病や虫歯の悪化などが原因で折れることもあります。虫歯が悪化して神経が蝕まれると、歯そのものが脆くなって、少しの衝撃で欠けたり折れたりするようになります。いずれにしても、歯が折れたらすぐに歯科を受診する必要があります。まず、折れた歯を広いケースなどに保管しましょう。粉砕している歯を元に戻すことはできませんが、綺麗に折れた歯は接着剤で元に戻せる可能性があります。歯の根元まで折れた場合は、繊維質が出ていないか確認しましょう。この繊維質は歯根膜といい、折れた歯と共に保管しておくべきものです。できるだけ新しい牛乳パックの中に入れて保管しましょう。口の中に残っているのであれば、そのまま口の中で保存しましょう。
歯が折れた場合に受診する診療科の選び方
歯が折れた場合は歯科を受診しますが、交通事故や転倒などで頭部を強打している場合は脳外科を優先的に受診しましょう。脳内出血が起きていると、生命に危険が及ぶこともあります。翌日までに死亡するケースもあるので、最優先で受診しましょう。
また、顎を強打しており痛む場合は口腔外科を受診することをおすすめします。これらの症状がなく、歯が折れただけであれば歯科で構いません。休日や夜間に歯が折れた場合は、急患を受け入れている病院を探すか、地域の救急センターを利用しましょう。
まとめ
歯が折れることで審美的な問題や食事、発音障害などの問題が起こります。歯が折れた状態を放置すると、噛み合わせが悪くなって、健康な歯に負担がかかることもあります。また、顎の脱臼は自分で治すことは難しく、無理に治そうとすると状態が悪化する恐れがあるので、必ずクリニックを受診することが大切です。
投稿日:2017年4月27日 カテゴリー:一般, 口腔外科, 診療一般