丸山歯科医院ブログ
丸山歯科医院は初診時に丁寧にお話を伺い、検査・診断した上で治療を開始致します。
これって口腔ガン?こんな症状が現れたらすぐに受診
口腔ガンは口の中にできるガンです。口内炎だと思っていたら実は口腔ガンだったというケースが多く、実はあまり知られていません。口腔ガンはガン全体の1~3%と割合は低いのですが、毎年3000人以上が亡くなるガンで、年々その死者数は増え続けています。口腔ガンはどのようなものか、どのような症状に注意をしたらよいかをご紹介します。
口腔ガンとはどのようなガンでしょう
口腔ガンとは口の中や唇など口周辺にできるガンの総称です。口腔ガンは以前よりもかかる人が増えつつあり、口腔ガン患者のうちの8割は50歳以上の人が占めるなど、高齢になるほどかかりやすくなる病気です。口腔ガンはガンができる部位によって細かく種類がわかれています。以下、簡単に紹介します。
■舌ガン
文字通り、舌にできるガンです。歯のあたりやすい舌の側面や裏側にできます。舌ガンは口腔ガンのうち6割を占め、高齢者だけでなく20代の若い人にも発症するガンです。転移しやすいガンなので、日頃から注意が必要です。
■歯肉ガン
奥歯の歯茎周辺にできることが多いガンですが、自覚症状が少なく歯茎の腫れや出血は口内炎や歯肉炎と間違えやすいため、発見が遅れることがあります。悪化すると顎の骨や神経にまで影響が及びます。
■口腔底ガン
口腔底ガンは舌と下顎の歯茎の間にできるガンで、圧倒的に男性がかかりやすい病気です。舌と常に接触しているので、舌にも転移することがあります。
その他、奥歯のかみ合わせ部分の頬の粘膜にできる頬粘膜ガン、口の中の上顎の部分にできる口蓋粘膜ガン、唇に潰瘍ができる口唇ガン、上顎洞ガンがありますがいずれも発症数は多くありません。
口腔ガンの症状 こんな症状は要チェック!
口腔ガンは初期症状としては口内炎や歯肉炎と変わりがないため、見落としやすく発見が遅れることがあります。しかし、他のガンと違って鏡で見たり手で触ったりすることができるため、自分でチェックすることができます。以下のポイントをチェックしてみてください。
■舌や歯茎に触ると硬いしこりがある。
■口の一部分がヒリヒリする
■小さなできものができている
■粘膜や舌に赤くなっている部分や白くなっている部分がある
■2週間以上治らない口内炎がある
■ものを食べるとしみる
■舌が動かしにくい、飲みこみにくいことがあ
■首のリンパが腫れる
以上のような症状がある時はガンの恐れがあるかもしれませんので、すぐに専門医を受診してください。
口腔ガンになりやすい生活習慣とは?
口腔ガンの一番の原因は刺激物の摂取です。刺激物とはアルコールとタバコです。そのため、以下のような生活習慣やクセがある人は口腔ガンになりやすいと言えます。
■1日にタバコを10本以上吸う
■アルコールを摂取しながらタバコを吸うことがある
■歯磨きをしない、義歯の手入れをしない
■よく舌や頬の粘膜を噛む
■義歯や詰め物、かぶせ物が歯に合っておらず、舌や頬にあたって痛みがある
■野菜を摂取することが少ない
よく知られていることですが、タバコのニコチンやタールは発ガン性物質が含まれています。若い時から喫煙の習慣がある人は体内に発ガン性物質が溜まっているため、口腔ガンに限らずガンに対するリスクを抱えています。特にアルコールと同時摂取すると発ガン性物質が吸収されやすいためガンのリスクはグンと高まります。「今さら禁煙なんて」と思わず、すぐにでもタバコをやめれば口腔ガンのリスクは下がります。
また、合わない義歯やかぶせ物は常に舌や口の中を刺激し傷つけています。それが原因でガンにつながることも多いため、歯や入れ歯に不具合のある人はすぐに歯科医で調整することをおすすめします。
まとめ
口腔ガンは直接見ることができるガンです。初期のうちに発見できれば治療効果も高く、5年生存率も高い病気ですので、日頃から虫歯や歯周病だけでなく口の中の異変に注意し、早期発見、早期治療を心がけましょう。