丸山歯科医院ブログ
丸山歯科医院は初診時に丁寧にお話を伺い、検査・診断した上で治療を開始致します。
鍋でうつるって本当!?歯周病予防のためにできる事
人間の口の中には、身体に有効な活動をする善玉菌を含む常在菌が数百種類います。歯周病を発症させる悪玉の歯周病菌は、誰もがおよそ18歳までは、持っていないとされています。「いったい歯周病菌はどこから来るの?」と疑問に思うでしょう。歯周病菌は、人から人へうつるのです。鍋など、食事を共にした人からうつることもあります。歯周病菌を、ばら撒いたり、うつされたりしないよう、予防のためにできることを紹介します。
歯周病菌は、どうやって人からうつるの?
歯周病菌は、空気中からの飛沫感染はしません。唾液などを介して感染します。
食事の時、おかずを取り分ける菜箸からでも感染することがあります。ダイレクトに同じフォークやスプーンで食べたり、回し飲みをしたり、というくらいまでいかなくても感染することがあるのです。こうした場面は、いくら注意していても日常生活のうえで避けて通れないですし、知らないうちに菌が体内に侵入していることも多いので、ある意味、ある程度年齢を重ねると、感染のリスクはどうしようもないことなのかもしれません。
一度、体内に入ったら治療しても歯周病菌が消滅することはありません。とは言え、悪玉の歯周病菌を善玉に換えていき、口腔内をよい環境に整えていくことはできます。
定期検診や歯のケアを続けていけば、歯周病を生涯に渡り発生させないことも可能です。
歯周病菌の感染予防として、できること
歯周病菌を人にうつしたり、うつされたりしないよう、予防のためにできることを紹介します。
まず、家族や仲間と一緒に食事をする時は、大皿料理の取り分け専用の菜箸を用意しましょう。菜箸の扱い方によっては、歯周病菌がうつってしまうことは有り得るのですが、直箸で食べるよりも断然リスクが低くなります。
回し食べや、回し飲みは止めましょう。食事の最中に「ひと口ちょうだい」と言って分けあうのも止めたほうがいいでしょう。もし料理をシェアしたいのなら、食事を始める前に、使っていないお箸やフォークで、あらかじめ取り分けておくようにしましょう。
大勢で食事をする場合、最も感染のリスクが高いのは「鍋料理」です。特に危ないのは、高温による殺菌作用が期待できないチーズフォンデュなどの低温鍋です。チーズフォンデュをする場合は、二度漬け禁止のルールのもとで、食事を楽しむようにしましょう。
鍋料理にも取り分け専用のオタマや菜箸を用意して、直箸を鍋に入れることのないように注意してください。それだけでも、かなりリスクは軽減します。
家族全員で口腔内を清潔に保ちましょう
まずは、身近な人の口腔内を清潔に保てるよう、お互いに気をつけることから始めましょう。家族全員で口腔内を清潔に保てば、食事を一緒にしても、歯周病菌をうつしたり、うつされたりといったリスクは軽減します。家族全員で、歯科医院での定期検診と毎日のホームケアを徹底するよう注意しあってください。
また、小さい子供がいる場合は、いっそうの注意が必要です。子供は、生まれた時には、虫歯菌も歯周病菌も持っていません。子供が虫歯や歯周病を発症するのは、身近な大人からの感染が原因です。硬い食べ物だからと言って、噛み砕いたものを与えたり、口移しで食べさせたりといった行為は控えましょう。同じコップやペットボトルからの回し飲みも厳禁です。お箸やフォークなどの食器を使いまわす行為も感染リスクを高めます。家族で、歯ブラシを共有するのも止めましょう。
まとめ
鍋料理を直箸で食べるのをやめるだけでも、歯周病菌の感染予防には効果的です。予防のためにできることを心がけて、鍋を囲んで家族や仲間と団欒のひとときを楽しんでくださいね。
投稿日:2016年11月11日 カテゴリー:歯周病