丸山歯科医院ブログ
丸山歯科医院は初診時に丁寧にお話を伺い、検査・診断した上で治療を開始致します。
親知らずの虫歯、気づかず放置していませんか？
初期の虫歯には痛みがありません。
そのため、忙しいからといって治療せず、放置していませんか？
特に、親知らずの虫歯は、口内の一番奥にあるため気づきにくく、知らず知らずのうちに進行してしまうことがよくあります。
「気づいた時には抜歯するしかなかった…」ということも多い親知らず。ここでは、その危険性と対策について紹介します。
痛み止め薬や麻酔が効かないほど痛い親知らずの虫歯
親知らずは、口内の一番奥に生えている歯のため、鏡でチェックしても見え辛く、自分では気がつかないうちにどんどん進行してしまった、ということが少なくありません。
気づいた頃には、虫歯は神経の近くまで進行していた、という深刻な段階に差し掛かっているのです。神経の近くまで進行した虫歯は、酷い痛みが出てきます。
そうなってしまった際の痛みは、虫歯の痛みの中でも最大級で、痛み止めの薬なども短時間しか効かない程です。
痛みが強い時は、歯の神経が充血している状態なので、治療の際の麻酔も効き辛くなります。
「痛かった歯が急に痛くなくなった」という場合がありますが、これはとても危険です。神経が歯の中で腐って死んでしまっている状態です。
こうなると、酷い虫歯の状態にもかかわらず、痛みがないので放置してしまいがち。そのうちに、歯の根元から細菌が繁殖し始めます。
細菌は、体内に広がろうとしますが、身体の免疫機能が働いて、まずは歯茎に袋を作り、その中に抑え込もうとします。しかし、その細菌の袋はだんだんと大きくなり、腫れて痛み出すようになります。
奥歯の場合、機能不全になり口が開かなくなることもあります。
そうなると、原因である歯を抜くどころか、治療さえできない状態になってしまいます。
麻酔が効きにくいため、痛みを取り除く応急処置さえできず、炎症が落ち着くまで薬を服用しながら様子を見るしかありません。
治療の成功率が低く再発しやすい親知らずの虫歯
親知らずの虫歯を放置することが危険なのは、その治療の難しさにもあります。
親知らずは、口内の最奥にあり、生えるスペースが狭いので斜めに傾いた状態で生えていたり、横倒しになっていたりすることが多い歯です。
斜めに生えてしまった歯からは、その近くにある歯に虫歯が移りやすいというリスクもあります。
また、たとえ真っ直ぐ正常な生え方をしていても、治療器具が届き辛いことも問題です。
治療のために長時間、口を大きく開けていなければなりませんが、顎が弱くてその姿勢をキープ出来ないという人も沢山います。
さらに、虫歯が歯の神経まで達している場合、神経の治療が必要になりますが、神経が通う歯の根の管が他の歯よりも複雑な構造になっていることが多く、治療の成功率が高くありません。
せっかく治療しても、数年後には抜歯を免れない状態に悪化していることも多々あります。
死に至る病気に繋がることもある親知らずの虫歯
親知らずなど奥歯が虫歯になった場合、それを放置すると虫歯菌が原因となって別の病気を引き起こすことがあります。
上顎の親知らずなどの場合、鼻の副鼻腔のそばにあるので、歯の根から出た細菌が副鼻腔に溜まりやすくなります。
それが、副鼻腔炎や上顎洞炎に繋がることも。膿が溜まって顎や目の下まで腫れてしまいます。
そのうちに虫歯菌が骨髄に感染すると、骨を腐らせていき、嘔吐や頭痛、発熱などの体調不良が続きます。
虫歯菌が血液に入り込み、体内にばらまかれると、脳梗塞や心筋梗塞を起こすことがあります。
免疫力が低下している人や高齢者の場合は、肺に菌が入り込み肺炎を引き起こす可能性も…。
虫歯菌が心臓や脳などに感染してしまうと、最終的には死に至る恐れもあるのです。
まとめ
親知らずの虫歯を放置していると、酷い痛みを伴うようになり、最悪の場合死に至る病気を引き起こすこともある非常に恐ろしいものです。
そうなる前に、歯科医院でしっかり定期健診とメンテナンスを受けるようにしましょう。
投稿日：2016年9月23日 カテゴリー：一般, 口腔外科, 診療一般
